レッド・ブラッド・イレブン -5ページ目
<< 前のページへ最新 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5

どっちが大事?②

私が住んでいる町はあるJリーグのクラブチームのホームタウンに指定されている。ちゃんとホームタウンデーも決まっているし、その日は割安でチケットが買える。だが私は未だかつて町でサポーターを見たり、会ったりした経験が無い。町自体にも応援しようとする気運は全く見られない。

私は以前出身中学校にサッカー部が無かったと言ったが、フットボールのクラブチームのホームタウンにサッカー部が無いのである。

日本国内でのフットボールの競技人口はどのスポーツも凌いでおり、現在トップである。しかし我が町の場合を例にとっても、欧州や南米のサポーター達がフットボールと一体化した生活を送っているのとはあまりにも対照的である。これではフットボールが完全に定着しているとは言いがたい。つまりそれだけ普及する必要がまだまだあるのだ。

強化と普及。これらを両天秤にかけて、どちらが大切かとは決定しづらい。敢えて言うならば、どちらも大事。本当に大事なのだ。

どっちが大事?

先日、ソウルで行われたMBC国際ユースにてU-13日本選抜が圧倒的な力の差を見せつけて優勝した。それほど大きな大会でもないし、参加していた海外のチームの中にはクラブチームのユースも参加していたそうだが、日本にとっては大きな意味のある結果となった。

それはなぜか?優勝を果たした日本の子供達は、いわゆるエリート教育を受けて育成されている子供達なのだ。

エリート育成は近年のフットボール界では何かと声高に叫ばれている。具体的な例を挙げると、深刻なFW不足に悩まされていたフランスが国を挙げて育成に励み、数年後にトレセゲ、アンリ、シセらといったストライカーを生み出すに至った。

最近ではスイスが大きな成果を挙げているとも聞いたことがある。最早フットボールの選手強化にエリート教育はさして珍しいものではなくなってきている。

日本でもアンリらを育て上げたフランスエリート教育の祖、INFの元校長がアドバイザーに就任し、徐々に力を入れ始めているが、今回の大会で結果が出たのは素直に喜ぶべきことである。

だが、エリート育成に非難の声を上げる人物もいる。その人物とは評論家兼解説者のセルジオ越後氏である。セルジオ氏曰く、「日本ではエリート育成よりも普及のほうが大切」だそうだ。


続きはまた明日です。短くてごめんなさい。


ゴールキーパー大国?日本

最近、ふと気づいたことがある。現在の代表の正ゴールキーパーは川口で、第2ゴールキーパーに楢崎、第3ゴールキーパーにムードメーカー兼任の土肥がいる。彼等が怪我で戦列を離れた場合、当然代わりの選手が招集されるのだろうが、この三人以外に誰が代表のゴールキーパーになれる資格を有しているのだろうか?

まずAマッチ出場経験があり、ジーコジャパンにも呼ばれた鹿島の曽ヶ端が第一候補になるのだろう。同じ理由で浦和の都築も招集のかかる可能性がある。リーグ最小失点男の広島の下田もいる。

その他には?柏の南でもいいだろうし、千葉の櫛野もいいだろう。横浜FMの榎本も日本人離れした長身を武器にする珍しいゴールキーパーだ。レギュラ-ではないが、名古屋の川島には誰よりもポテンシャルが感じられる。そうそう、忘れちゃいけないのは東京Vの高木である。サッカーマガジンにもコーナーを持っているイギリス人ジャーナリストのジェレミー・ウォーカーは、自身のコラムにて高木を「Jリーグナンバーワンゴールキーパーだ」と評している。

確かにツボにはまったときの高木は素晴らしい。私は以前の高木には「中途半端な飛び出しでつまらない失点をする」程度の印象しかなく、ジェレミーの言葉を始めて聞いたときも最初は納得がいかなかった。が、最近の高木を見ていると、評価を改めねばなるまいとひしひしと感じた。安定感がもっと加われば代表の守護神の座も見えてくるはずである。

私が何を言いたいか、このブログを御覧になっている方はもうお分かりだろうが、日本では例えB代表を唐突に作ると言われてもゴールキーパー選びには困らない程の人材がいる。

そしてU-20代表のゴールキーパーの西川がオーストラリア戦で大きなミスをしながらも、まるでフィードの如きゴールキックと体を張ったセービングで何度もゴールマウスを死守するのを見て、日本がしばらくゴールキーパーの問題で頭を悩ませる必要はまるでないだろうなという心持ちになった。

ひとつの町にひとつのフットサル場

私の通っていた中学にはサッカー場が無かった。というかサッカー部自体が無かった。普通の人から見ればちょっと変わった中学だったかもしれない。

当然のことながらヨーロッパや南米ではフットボールは人気ナンバーワンのスポーツであり、どんな町にでも芝の立派なグラウンドと試合を盛り上げるギャラリーがいる。だが日本には未だに土のグラウンドの上で駆け回る環境すら整っていない地域もあるのです。これではせっかく才能を持った子供がいても、いい選手はいつまで経っても出てきませんよね。

要は日本全国に芝のフットボール場を造ってしまえばいいのですが、お金との相談もありますし、フットボールの環境作りに熱心でない地域もあるでしょう。

そこで登場するのがジャン!フットサル場です。

フットサル場ならば全面芝のフットボール場を造るよりは確実に安価で済みます。それに場所も取らないし、フットボールより少ない人数でできる手軽さもあります。

フットサルでは実質的には強化につながらないというアナタ。実は全くそんなことは無いのです。それどころか日本のフットボール界の未来の鍵を握っているのはフットサルだとさえ私は思っています。

ブラジルではフットサルはプロリーグもあるほどの人気スポーツで、なんとあのセレソンのクラッキ達もフットサル経験者なのです。

言うにも及ばずフットサル場は小さく狭いです。そうなると相手のプレッシャーも速く、より激しくなります。その中で技術が磨かれ、選手たちはどんどん器用なボールさばきを覚えていくものなのです。

浦和レッズの長谷部誠選手のプレイを見たことがある人は分かるでしょう。彼は針の穴を通すようなスルーパスと細身の体からは想像できないような当たりの強さを持っています。あれこそがフットサルの経験で培われた力なのです。

日本のFIFAランキングは現在十八位ですが、まだまだ世界のトップクラスの国とは差が縮まっていないのが現状です。力の差を縮めるためにもひとつの町にひとつのフットサル場ができれば理想的なのですが・・・。

DF陣に若き力を!

どうやら我らの日本代表はコンフェデ杯において黒星発進となってしまったようです。

選手もサポーターも気持ちを切り替えていきましょう。

それにしてもこういう結果になるとあの人の存在の大きさが身にしみて伝わってきますね。

あの人って?それはもちろん中沢選手のことです。

188センチの身長から繰り出されるヘディング、世界レベルのFWさえ抑え込む強靭なフィジカル、以前指摘されていた足元の弱さも克服し、日本、アジアの壁を突き破り、ワールドクラスな選手へと成長してくれました。

私が心配なのは彼を除くと今の日本代表には体を張ったディフェンスのできる選手が一人もいないという点なのです。

宮本、田中、坪井、茶野・・・彼らが悪い選手ではないことは初心者の私でもよくわかります。

しかし、いずれの選手もヘディングやフィジカルで相手FWと切った張ったの勝負をするというよりは、スピードや頭脳を生かしてボールを奪取するタイプのDFですよね。

しかも全員が180センチにも満たない身長しかないのは、国際戦、特に強大なチームが相手ではでは大きなハンディキャップになりかねません。

それならどうすべきか?やはり新しい選手を呼ぶべきだと考えます。

では誰を呼ぶべきかと問われると、今の実的なのは横浜FMの松田選手でしょう。

キレやすさは玉に傷ですが、国際経験の豊富さでは抜きん出ていますし、松田選手ならば外国人の選手とのマッチアップでも負けることはなかなか無いでしょう。

若手では昨年の新人王候補にも名前の挙がった鹿嶋の岩政選手がいいですね。

東京学芸大出身のインテリにして、秋田の再来とささやかれる選手で、中沢選手と同じ188センチの身長から驚異的なヘディングを生み出します。

ルーキーイヤーの昨年に広島戦で出場した岩政選手を見た元ブラジル代表のセザール・サンパイオ選手があまりのヘディングの強さに驚き、試合後に監督のセレーゾに電話をかけたというエピソードを残している程です。

個人的には柏レイソルの永田充選手に期待をかけているのですが、リーグ戦序盤で大怪我をしてしまったため、今シーズンの出場は絶望的な見通しです。

出場こそありませんでしたが、ジーコジャパンへの召集経験があるだけに他の若手選手よりも希望があったので残念な限りです。

現代フットボールでは「背が高くてスピードがあり、それでいてボールテクニックもうまい」と三拍子そろったFWが求められており、海外では現実にそんなスーパーな選手たちが台頭しつつあります。

世界で戦う上で得点力不足にあえぐFWの育成も大切ですが、まず点を取られないためにもDFの育成も大切になってきていますね。

<< 前のページへ最新 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5