フランスで成長し続ける松井大輔 | レッド・ブラッド・イレブン

フランスで成長し続ける松井大輔

欧州のリーグで一足早く始まったフランス・リーグアン。その舞台に立つ一人の日本人がいる。そう、松井大輔だ。

京都パープルサンガからリーグ二部のルマンへの移籍は昨年のことである。その時点でのルマンの順位は下から数えたほうが早いくらいだった。

しかし、松井が加入してからのルマンは別のチームへと変貌を遂げる。松井自身も合流当初からチームに溶け込む努力を怠らなかった。海外へ出た日本人選手が言葉の問題等でなかなかチームメイトとコミュニケーションが取れないと言う話はよく聞く話だが、松井に限っては例外だったようだ。

レギュラーポジションを獲得した松井は、黒人選手が多く、マークの厳しい二部リーグで存分に実力を発揮した。シーズン中には二試合連続の決勝ゴールもあり、二部リーグのベストイレブンに五度も選ばれた。何よりもハードマーク対策のためにシンプルなプレーを身に付けたのが大きい。こういったプレーは以前の松井にはあまり見られなかった。いい選手ほどシンプルなプレーを心がけているものなのだ。二年ほど前の松井は変に小難しいプレーをして、ボールを奪われるシーンも決して少なくなかった。フランスでの選手生活の中で、これが一番の収穫だろう。

一部リーグに昇格したルマンの開幕戦の相手は、昨年の王者リヨン。間違いなくフランス最強クラスのクラブチームだが、この試合で松井は試合中に初アシストを決めている。

試合は1-2でリヨンに敗れたが、松井本人はあまりのあっけなさに拍子抜けしたと言っている。一部リーグは二部とは違ってテクニック重視になり、プレッシャーが厳しくなくなったので、松井にとってはよりやりやすくなったのだ。何とも頼もしい発言である。その上、サポーター人気も絶大だという。

まだまだシーズンは始まったばかりではあるが、今年の松井には爆発の予感が漂っている。オシャレの国フランスで松井の成長は続く。