嬉しいカレン・ロバートの変化 | レッド・ブラッド・イレブン

嬉しいカレン・ロバートの変化

ジュビロ磐田のカレン・ロバートが絶好調だ。

最近は二戦で五得点を挙げた前田にチーム内得点王を譲ってしまったが、それでも合計七得点で堂々の二位であり、まだオールスター前という点を考慮しても、十分二桁得点を狙える位置にある。今節で得点ランキング入りの可能性さえ残されているのだ。

以前のカレンは決してストライカー然としたFWではなかった。むしろドリブル突破だとか、前線からのディフェンスやクロスで、対になったFWとチームの攻撃をサポートするタイプのFWだった。それにお世辞にもシュートが上手いとは言えないし、高校時代に記録したゴール数も大した数ではない。

FWは点を取るだけが仕事ではない。プロになりたてのカレンはそう語っていた。ユース代表で二十五戦ノーゴールという結果にもそのプレースタイルが如実に表れている。しかし、それで通用するほどJの舞台は甘くない。カレンが幸運だったのは、それに若くして気づいたことだった。

今は「俺が点を取らなきゃ、負ける」と思ってプレーしているのがよく分かる。ある種の危機感が芽生えたと、カレン自身も言っている。それが現在のゴール量産に確実につながっている。私としては、この活躍を代表の場でも是非見せて欲しい。もっともっとゴールを決めて、Jリーグを殆んど見ないジーコの鼻をあかしてもらいたいものだ。