諦めるのは早い | レッド・ブラッド・イレブン

諦めるのは早い

元日本代表の前園選手が引退を発表して久しい。アトランタオリンピックに日本代表のキャプテンとして、あの「マイアミの奇跡」の場にも立ち、中田を超える人気を誇っていた過去を思えば、なんとさびしい晩年だろう。こんな彼の姿を一体、誰が予想しただろうか?

Kリーグのチームと契約更新できず、セルビア・モンテネグロのOFKベオグラードの入団テストを受け、落第。そして、引退。三十一歳のあまりにも早く、あっけない幕切れだった。本人も苦渋の上での決断だったのだろう。

引退をサッカー協会に報告しに行った日、偶然にもビーチサッカー日本代表監督としてチームを率い、アマチュア選手だけで四位という好成績を残した、ラモスに鉢合わせた。ラモスはそこで引退なんて早すぎると前園を叱咤激励したという。

これからの前園は実際にプレーするのではなく、普及活動等に参加するつもりのようだが、諦めるのが早すぎるのではないだろうか。

確かにあの外国人顔負けのパワードリブルは出来なくなってしまったかもしれないが、何も芝生の上でやるフットボールにこだわる必要は無い。今の前園にはフットサルやビーチサッカーの日本代表を目指すのも悪くない選択ではないか。